東北ハイテク研究会セミナー「環境負荷低減による持続的農業構築のための様々な取り組み -みどりの食料システム戦略推進の現場での取り組み in いわて-」(2/13開催、岩手)
2025-01-16
日時
令和7年2月13日(木) 13:15~16:15
場所
盛岡地域交流センター(マリオス)18階 会議室181 (岩手県盛岡市盛岡駅西通2-9-1)
主催
東北地域農林水産・食品ハイテク研究会
共催
東北農政局、岩手県
内容
「みどりの食料システム戦略推進交付金を活用したグリーンな栽培体系への転換サポート」事業実施地区における成果・課題の紹介と相互の情報交換(岩手県の取り組みに基づく)
< グリーンな栽培体系への転換サポート事業の取り組みについて >
話題提供:東北地域におけるグリーンな栽培体系への転換サポート事業の実施状況と主要な成果
東北農政局 生産部 環境・技術課 農政調整官 石山 治之 氏
話題提供:「岩手県におけるグリーンな栽培体系への転換サポート事業の展開」
岩手県 農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当 上席農業普及員 葉上 恒寿 氏
< 実践事例の紹介 >
事例1:久慈地域での取り組み(生分解性マルチと点滴かん水技術)
紹介者:久慈農業改良普及センター 上席農業普及員 千田 裕 氏
事例 2:防虫ネットと天敵利用によるトマト虫害の防止
紹介者:岩手県農業研究センター 主任専門研究員 村上 珠利 氏
事例3:水稲の自動水管理+流し込み追肥+ドローン栄養診断
紹介者:盛岡農業改良普及センター 上席農業普及員 臼井 智彦 氏
事例 4:バイオスティミュラント(BS)資材による化学肥料使用量の削減
紹介者:JA 全農いわて 園芸部 園芸特産課長 佐々木 章 氏
< 総括講演と参加者による意見交換 >
総括講演:「グリーンな栽培体系への転換技術」
農研機構 東北農業研究センター 緩傾斜畑作研究領域長 関矢 博幸 氏
参加者による意見交換
「グリーンな栽培体系への転換サポート事業」を実施してみて
演題をクリックしていただくと当日の講演資料がダウンロード可能です(東北地域農林水産・食品ハイテク研究会のホームページにリンクを張っています)。
詳細
東北地域農林水産・食品ハイテク研究会ホームページをご覧ください。
実施結果
岩手県の取り組みに基づく「みどりの食料システム戦略推進交付金を活用したグリーンな栽培体系への転換サポート」事業実施地区における成果・課題の紹介と相互の情報交換するためのセミナーを開催した。セミナーの前半では、東北農政局・岩手県からの報告が行われ、それに続いて岩手県で実施されている実証事例が報告された。以上の報告を受けて後半は、総括講演と参加者による意見交換が行われた。意見交換では、使用後の生分解マルチを土中にすき込む場合の問題点の有無、バイオスティミュラント資材の有効性と農家の反応、防虫ネットの色の違いの害虫防除効果、点滴かん水チューブのかん水間隔の違いの効果、流し込み施肥とドローンによる肥料散布の効果の違い等について質疑が行われた。また、各実証試験における実証参加ならびに周辺農家の反応や導入意欲について質問が行われ、圃場試験の成果は農家から高評価を得ているという回答が行われた。さらに、グリサポ事業における5年間のフォローアップの内容、更に実証を継続したい場合への対応に関する質問が農政局に対して出された。フォローアップについては、実証試験後の現地での技術導入などの動きを把握しておいて欲しいという要望が農政局から出された。また、2年を超えて事業を実施することは制度上難しいという回答があった。グリサポ事業が現地で、多くの農家の注目を受けるような形で実証されていることが実感できたセミナーであった。(参加者数 38名)


セミナーの様子