東北ハイテク研究会セミナー「有機農業における土づくりと肥培管理:現状とこれから」(ハイブリッド開催、12/5、岩手)
2024-10-29
日時
令和6年12月5日(木) 13:30~16:00
開催形態
ハイブリッド方式
会場:いわて県民情報交流センター アイーナ 会議室501 (岩手県盛岡市盛岡駅西通1-7-1)
オンライン:Zoomウェビナー
主催
東北地域農林水産・食品ハイテク研究会
内容
1)有機農業での土づくり 主に野菜作・畑作について
(1)「有機農家の土づくり」 ※
農業・環境・健康研究所秋田農場 豊川 茂 氏
(2)「有機肥料の製造の現状とこれから」 ※
片倉コープアグリ株式会社 滝田 元康 氏
(3)「有機栽培農家を交えて土づくりの実際について意見交換」
キートスファーム株式会社 南幅 清功 氏
東北大学大学院農学研究科 西田 瑞彦 氏
2)「ミミズの農業改革」 有機農家のための不耕起草生栽培 ※
福島大学 金子 信博 氏
3)総合討議
※印の付いた演題をクリックしていただくと当日の講演資料がダウンロード可能です(東北地域農林水産・食品ハイテク研究会のホームページにリンクを張っています)。
詳細
東北地域農林水産・食品ハイテク研究会ホームページをご覧ください。
実施結果
農林水産省は「みどりの食料システム戦略」で有機農業の大幅な拡大という目標を掲げており、様々な施策が進められています。東北ハイテク研究会では、これまで有機農業に関わる技術開発の現状や方向を探るべく、有機農業に関わるセミナーを開いて参りました。今回は、有機農業の根幹である土づくり(主に野菜作・畑作)に注目し、生産者、資材メーカー、研究者から話題提供をいただき、議論を行いました。
秋田市北部の農場で生産実証を担いながら有機栽培の技術等の普及にも取り組んでいる豊川氏から、有機農業・自然農法の基本は自然環境に順応し、土の力を発揮することにあり、作物の根の伸びを良くする土づくりの重要性が強調されました。次に、滝田氏が、有機肥料の製造現状について紹介し、特にアミノ酸を含む液肥の効果を強調しました。南幅氏は、豚ふん堆肥や米ぬか施用を活用した土づくりの事例を紹介し、東北大学・西田教授と意見交換を行いました。最後に、福島大学・金子特任教授が、不耕起草生栽培の可能性について講演し、有機不耕起草生栽培こそが環境再生型農法であることを強調しました。有機栽培における土づくりには、施用する堆肥等の有機物の種類や量だけでなく、作物の根を下層へ伸長させることや土壌生物の機能を発揮させることによる土壌物理性等の改善が重要であることが、参加者の間で共通の認識になりました。
参加者は対面参加 29名、Online参加 98名、合計 127名でした。
セミナーの様子