東北ハイテク研究会セミナー「高収益作物サツマイモの新しい産地形成を狙う-グリーンな栽培体系への転換サポート事業で福島県会津坂下町の農業を多様化-」(ハイブリッド開催、11/18、福島)
2024-10-18
日時
令和6年11月18日(月) 13:15~15:30
開催形態
ハイブリッド方式
会場:会津坂下町中央公民館 (福島県河沼郡会津坂下町字五反田1310番地の3)
オンライン:Zoomウェビナー
主催
東北地域農林水産・食品ハイテク研究会
内容
1)「グリーンな栽培体系への転換サポート事業活用の狙い」
福島県会津坂下地域農業再生協議会:会津坂下町役場 産業課農林振興班 農業振興係長 荒井 康之 氏
2)「サツマイモの導入における有利性と問題点」
福島県会津農林事務所会津坂下普及所 経営支援課 副主査 星野 輝彦 氏
3)1.「サツマイモ栽培試験に参加して」
会津坂下町認定農業者 (株)アルス古川 代表取締役 古川 陽平 氏
2.「サツマイモ栽培試験に参加して」
会津坂下町認定農業者 佐藤 武喜 氏
4)「サツマイモ栽培のスマート化に向けて」
ヤンマーアグリジャパン株式会社 東北支社 アグリサポート部 主任 三浦 大輔 氏
演題をクリックしていただくと当日の講演資料がダウンロード可能です(東北地域農林水産・食品ハイテク研究会のホームページにリンクを張っています)。
詳細
東北地域農林水産・食品ハイテク研究会ホームページをご覧ください。
実施結果
水稲栽培が中心の福島県会津坂下町で今後の農業の活性化のために始められているサツマイモ栽培に関して、その状況と今後の見通しを明らかにし、新しい農業の姿を提示することを試みた。
会津坂下地域農業再生協議会の荒井康之氏は会津坂下町の農業の現状を示すとともにサツマイモを導入しようとした経緯や現状を報告した。会津坂下普及所の星野輝彦氏は、サツマイモの試作における技術的課題を作業の機械化、排水対策、マルチの利用、特に生分解性プラスチックマルチの三つに整理し、今後はサツマイモ専用の収穫機が必要なこと、排水対策は不可欠であること、生分解性プラスチックマルチの効果は現時点では明確ではないことを報告した。実際に栽培を担当した(株)アルス古川の古川陽平氏と会津坂下町認定農業者の佐藤武喜氏は未だ収穫量が少なく、雑草対策や規格外品の利用、貯蔵施設の重要性を指摘した。ヤンマーアグリジャパン(株)の三浦大輔氏は新しく開発されているスマート機器や営農管理ツールについて紹介した。
意見交換では、安定した収量を確保するための方策、収穫した生産物の貯蔵および利用について、早急に実現することが必要であるとされた。また、機械化のためにはほ場の大規模化が必要であり、古川氏は9haのほ場を4枚に集約したいとの希望も示された。現時点では未だ生産性が低いため、栽培技術に関して基本的作業の徹底と土壌条件の改善が重要であるとの意思統一が図られた。
参加者は 78名であった(対面参加 19名、Online参加 59名)。
セミナーの様子