東北ハイテク研究会セミナー「能登の農林業の復興を目指して!!-先端技術で復興を加速する-」(ハイブリッド開催、10/28、石川)
2024-09-26
日時
令和6年10月28日(月) 13:30~16:30
開催形態
ハイブリッド方式
会場:いこいの村能登半島 (石川県羽咋郡志賀町 志賀の郷温泉)
オンライン:Zoom
主催
東北地域農林水産・食品ハイテク研究会、石川県、実践総合農学会
内容
○講演
乾田直播・水田輪作で大規模農業の展開を支える -東日本大震災からの復興事例から見えたこと-
東北大学大学院農学研究科 教授 大谷 隆二 氏
○課題解決に向けた技術紹介 「水稲初冬直播」、「菌根菌活用栽培」
1)中山間地域・小区画水田でも活用できる低コスト初冬直播き技術
岩手大学農学部 教授 下野 裕之 氏
2)菌根菌を使った栽培技術
東北ハイテク研究会・東北大学名誉教授 齋藤 雅典 氏
○意見交換
演題をクリックしていただくと当日の講演資料がダウンロード可能です(東北地域農林水産・食品ハイテク研究会のホームページにリンクを張っています)。
詳細
東北地域農林水産・食品ハイテク研究会ホームページをご覧ください。
実施結果
令和6年1月1日16時10分 石川県能登地方でマグニチュード7.6の大規模地震が発生した。さらに追い打ちをかけるように、9月21日には線状降水帯が発生し、記録的な大雨による洪水・土砂災害が能登地方を襲い、能登農業は壊滅的な被害を受けた。東北ハイテク研究会の会員には、東日本大震災からの復興に尽力した方々が多く、その後も復興支援に関わる活動を展開している。今回のセミナーでは、東日本大震災で農林業の復興に大きな効果を発揮した乾田直播技術、最近大きな注目を集めている初冬直播技術、菌根菌栽培技術を取り上げ、被災農家、関係機関の皆様と相互討論を行い、能登農業の復興の方向とその支援技術の開発方向を探ることを目指した。
東北大学の大谷教授は、東日本大震災からの復興の経験に基づき、どのように乾田直播技術を開発して普及していったか、その経験を報告して能登農業の復興を考えていただいた。岩手大学の下野教授は、近年大きな注目を集めている水稲の「初冬直播き」について、その特徴や技術のポイントについて説明された。齋藤CDは、菌根菌の正しい知識と使用方法について話題提供を行った。
意見交換では、被災農家との質疑討論時間を多くとり、現在の被災状況・経営状況を把握するとともに、どのような復興政策・復興技術が求められているかを把握し、今後どのような復興支援を行っていくかを明らかにすることに重点を置いた。今後の水田作の展開に当たって、既に乾田直播技術を先駆的に導入している農家もいて、乾田直播の効果的な適用方法、初冬直播に対する期待、菌根菌の効果的な使い方について、熱心な討論が参加農家と講演者との間で行われた。なお、翌日の10月29日は被災地を視察し、あまりの被害のすごさに驚くとともに、どのように復興すべきか、農家、講演者、関係機関の方々と意見交換を行った。
参加者は122名であった。(対面参加51名、Online参加71名)
セミナーの様子、 土砂に埋まった家屋と水田